多くの子供は中学3年生で初めての受験を経験することになるでしょう。
その受験のために必要な受験勉強では人によってはどうしても数学の点数を上げることができない生徒を毎年良く見かけます。
これには、中学で学ぶ数学の特性が関係しているのです。
そこで、ここではその中学数学の特性についてご紹介します。
中学の数学は一度つまずくとかなり厄介
多くの学校では以下のような順番で単元を進めていきます。
1年 | 文字の計算 | 方程式 | 関数 | 平面図形 | 資料の整理 |
2年 | 式の計算 | 連立方程式 | 一次関数 | 図形 | 確率 |
3年 | 多項式・平方根 | 二次方程式 | 二次関数 | 三平方の定理 | 標本調査 |
ここで、注目して欲しい点ですが、この表を横向きにではなく縦向きに見ていただく点にあります。
1年生の初期には x + 3 = 5のような方程式をします。
そして、2年の同じ時期には x + y =6、2x + y =3のような連立方程式を行い、更に3年では x2= 4、x + 3y = 8といった二次方程式を勉強します。
これらの単元の特徴としては、
3年で習う二次方程式は2年で習う連立方程式の知識の応用編、
2年で習う連立方程式は1年で習う方程式の応用編に当たる単元であるため、前学年の単元が理解できていないと、いくら今の学年の単元を頑張った所で成績が上がることはありえないのです。
もし、前の学年の単元で躓いていた場合
これは速やかに対処しないと、その単元を学習している期間はズバリ言いますと時間の無駄ですし、子供にとってもいくら頑張っても一向に理解できないという状態に陥りますので、かなり苦痛です。
なので、塾の春期講習などで1年間の間で学んだ事の復習を勧められる理由がコレに当たるのです。
新しい学年に入る前に、躓いた単元を理解できるように準備し、新しい学年の勉強がしっかり身に付く環境を整えるために。
もし、塾に入っていない生徒で、その学年の勉強で分かりにくかった単元などがハッキリしている場合は、その単元のみを個別塾の春期講習で受講することをお勧めします。
(実際、私が教室長をしていた時に、集団塾に通いつつ復習されたい単元のみを個別塾の春季講習(2コマ:160分)で受講する方法をとったご家庭がありました。)
仮に春季講習やその他大型連休を逃してしまった場合は、時間的に少しタイトになりますが、復習しながらの習っている単元の勉強を並行して行う方法をする必要があります。
でないと、中間や期末テストでその単元の問題を解く事は出来ません。
もちろん、この方法はすでに実証済みです。クラブに所属している中学3年生でそこまでの2年間の数学の点数は平均30点ですが、この方法で70点まで引き上げに成功しています。
まとめ
中学の数学で一度でも躓き、それを理解できないまま次の単元に進むと確実に次の学年、入試に悪影響が及んでしまうので、確実に解決するように努めましょう。
仮に復習ができなかった場合は、大型連休で復習を行い、新学年の連動している単元で点数を落とさないように気をつけましょう。