生まれつき学力の高い子供なんていません。
例え、数学に強い遺伝があったとしても、その能力は育つ環境でいくらでも変化します。
本日は以前ご紹介した中学2年生の女の子の話の続きです。
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勉強時間の捻出が出来なかった
前回の話の続きです。
「この子は勉強ができるタイプではないので、上は目指さずに平均点が取れるように塾の時間だけで点数アップをお願いします。」
このようにお母様から言われてしまいました。
もちろん私は反対しました。
宿題を出す・出さないは授業料が変わらない所です。
なので、時間さえ作っていただければ生徒の成績は確実にアップさせられる自信がありました。
そこで、お母様になんとか時間を作れるようにA子ちゃんの家事の分担を減らせないか相談する事にしました。
勉強への障害は家庭環境にあった
ですが、やはりシングルマザーで3姉妹を育てていくには、それなりに長い時間働きに出る必要があり、
また、妹たちもまだ家事が出来る年齢ではなかったので、どうしてもA子ちゃんの協力が必要という事でした。
せっかくの才能があるにも関わらず、それを発揮する事が出来ない状況にものすごく残念な気持ちになりました。
そこで、まだ入塾説明に時間の余裕があったので、躓いている文字式の正しい解き方をその場で教え、そのまま2年生の対応している問題を解かせる事にしました。
実際に問題を解かせて、積み重ねの教科である事を体感させる事にしたのです。
> 数学の勉強のコツ
すると、今まで解けなかった問題を見事正解!
暗い雰囲気になっていたのですが、それにより明るい空気になったのです^ ^
生徒も問題を解けるようになりたい
宿題は出したかったが、事情が事情なだけに私の立場からはこれ以上踏み込む事は出来ませんでした。
が、ここで生徒の心に変化が訪れました。
今まで、自分でどれだけ考えても正解できなかった問題が数十分の間で解けるようになった事が本当に嬉しかったようで、自ら進んで母親に家事の分担を申し出たのです。
結論として、近くに住んでいる母方の祖母に食事の用意などは任せるようになり、その空いた時間は自習室で宿題や質問の時間に当てるようになりました。
そして、ここから
A子ちゃんの反撃は始まりました。
なんと入塾した次の中間テストのから、数学でいきなり83点を叩き出したのです(汗)
完全に想定外でした。
点数アップはするが、まずは平均点→10点アップ→10点アップという様に徐々に発展問題も取り入れていく予定でした。
しかし、A子ちゃん自ら進んで塾に置いてある教材を漁り、発展問題も自習で勉強していたのです。
この中間テストから、周りのA子ちゃんを見る目が変わり、「勉強が出来ない子」というレッテルは完全になくなりました^ ^
以前、「ビリギャル」という小説や映画がありましたが、(少し規模が小さいとしても)現実にこういった事例があるのです。
もしこの記事を見てくださっている方の周りに同じ様な状況にある子供がいる場合は、ぜひシェアをしていただき勇気付けてあげてください。